@article{oai:osu.repo.nii.ac.jp:00000572, author = {佐々木, 政憲 and ササキ, マサノリ and SASAKI, Masanori}, issue = {2}, journal = {大阪産業大学経済論集}, month = {Feb}, note = {P(論文), 私たちはいま、グローバリゼーションの時代を生きている。それは1970年代におけるフォード主義の危機とともに顕在化し、80年代における社会主義国家の崩壊とともに加速した潮流である。この潮流のなかで、国民国家の庇護の下にあった市場経済が国民国家に牙をむき、東西も南北も「市場と国家」という対立の構図に飲み込まれていった。この対立軸の中で、「国民」をアイデンティティの基軸とする社会が揺らぎ、自立的個人とその市民権を前提とした近代的社会形成の原理も揺さぶりをかけられた。「社会的なもの」の根拠が喪失し、人びとは奈落の淵に立たされている。それがポストモダンの現在である。本書は、このようなグローバリゼーションとポストモダンの歴史的状況にまっすぐに切り込む。だが、その切り込み方は極めて理論的である。近代社会を存立させてきた社会形成の基本的諸概念が著しく変容し、その再検討を迫られているからである。たとえば、「ナショナリズム」の概念。それはかつて民主主義や国民国家の共通感覚に支えられていた。しかし、ポストモダンとグローバリゼーションの歴史状況の中で、それは異質な他者の排除を正当化する権利根拠に転化している、と著者は指摘する。それゆえ、著者は社会形成の基礎的諸概念を現代的文脈の中で再検討し、この歴史状況に対抗する社会形成の概念へと脱構築しようとする。この理論的な作業の中で、本書が最も核心に据える概念は「空間」概念である。そして、対抗的社会の構想は「空間の政治」として提起される。}, pages = {179--183}, title = {斉藤日出治著 : 『空間批判と対抗社会 : グローバル時代の歴史認識』を読む}, volume = {5}, year = {2004} }