@phdthesis{oai:osu.repo.nii.ac.jp:00002231, author = {王, 芸璇 and WANG, Yixuan}, month = {2020-04-20, 2020-04-20}, note = {2019年度, 農業は,国民への食料安定供給や国土・環境保全はもとより,地方活性化を担う基幹産業として大きな役割を果たしており,国の経済成長や地方活性化を牽引するポテンシャルの高い分野である。農業は国民経済の基礎産業であり,農業の急速な発展は,国の工業化及び都市化の強力な保障となっている。中国農業の急速の発展は13億の人口の食料不足の問題を解決しただけでなく,農村の生活水準も向上させた。  本研究は,中国河南省農業の発展ポテンシャルに着目する。農産物の輸出現状と課題,農産物ゴールドチェーン及び電子商取引の発展を主に考察し論じる。河南省は重要な農業生産地域であり,中国の食糧庫とも称される。河南省は経済の発展と農産物の発展ポテンシャルに関わる。  本研究の構成は,次のとおりである。I章では,中国及び河南省農産物コールドチェーンの発展,農産物の輸出などをめぐる諸研究をレビューする。孫(2007)は,巨大な潜在的な市場に対して豊富,かつ多様な農産品を産出しているにもかかわらず,中国の農産品流通・物流が未発達であるのはなぜか調査した。その主な理由としては,立ち遅れている農産品の流通・物流システムにあると指摘している。相良(2012)は日系食品企業における中国進出と企業行動に注目し,中国国内での販売事業の展開に焦点をあてて検討した。先行研究の分析を通して,研究の空白部分を明らかにし,研究課題を提示する。  II章では,本章が河南省農産物の国際貿易の現状を調べ,そして問題点を明らかにし, 農産物輸出の可能性,農産物輸出による河南省に与える効果について考察する。またマイケル・ポーターのダイヤモンド理論をベースとして,農産物輸出に焦点をあてた「拡張ダイヤモンド理論」を定義する。この定義に基づき,関連産業・支援産業,企業戦略・競争,需要条件と生産要素条件など,河南省農産物輸出問題の分析を行い,また問題点について対策を議論し,提言を行う。農産物の輸出は農業の効率性と経済発展を促進する。農産物輸出貿易発展の現状を分析し,農産物の競争力が劣ること,河南省農産物輸出競争優位がよくないことが分かった。品質競争力,プランド競争力,価格競争力,農業の構造などが弱いことが原因である。これらの問題を解決ために,生産性を高めること,輸出構造を最適化すること,多様性を重視する市場を確立することを提案する。最後には農産物の国際競争力が弱いという事実を明らかにする。国際競争力を強化するために,まず農産物の品質を高めて,国内の流通や加工を通じて国民の求める安全・安心の農産物を出来る体制を整えて行くことが重要である。農産物の腐敗率が高くて損失額も大きいという課題がある。この問題どう解決すべきかIII章で論じる。  III章では,中国のコールドチェーンの発展の現状を総合的分析した上で,河南省農産品コールドチェーン物流の現状を述べる。農産物生産・流通の大規模化や都市化の進行に伴い,農産物流通は新たな段階に入っていると。更に伝統的な流通チャネルに加え,農産物流通における電子商取引の発展,宅配事業者などの業種からの参入などにより,河南省農産物流通チャネルは大きく変わろうとしている。そこでアンケート調査に基づいてインターネット通販市場の成長の背景にある利用者個人の購買の特徴と消費者の需要動向について考察する。そして新しいビジネスモデル020モデルを紹介し,020モデルを用いて生鮮農産物の電子商取引コストを算定する。具体的には,調達コストモデル,運送―配送コストモデルおよびサービスコストモデルの三つを定式化する。コスト関数で事例分析を行い,利益が出る取引を示す。この章はコスト関数を用いることにより,利益がでる取引を選別できるようになったことに有意性がある。  Ⅳ章では,河南省の農産物電子商取引の発展,特に農村タオバオによる展開事例をもとに,中国都市の農産物チャネル革新の背景,発生と現状について紹介する。そのうえで,河南省農産物に関する様々なビジネスモデルを紹介する。また,本章では生産者と販売者に対してアンケート調査を行った。そこから物流コストが高いという問題点が明らかになった。そこでセービング法を用いてM社の農産物市内配達ルートのコストを計算し,時間枠制約条件のもとで最適な配送計画を提案する。その際,ミックス時間枠セービング法を適用すれば,コスト削減効果があることが確認することができる。  V章では,拡張ダイヤモンド理論による,意義と有用性について考察を行う。1990年代よりアメリカの経営学者,マイケル・ポーターが提唱したダイヤモンド理論は約40年前に提案されたもので,技術進歩により,コンピュータとインターネットが生活に欠かせない現在には農業ビジネスを議論するためのフレームワークとしては不十分である。本論文の研究テーマ中国河南省農業の発展ポテンシャルを議論するために,ダイヤモンド理論の拡張を行った。}, school = {大阪産業大学}, title = {中国河南省農業の発展ポテンシャルに関する研究 ― 農産物の電子商取引とコールドチェーンを中心に ―}, year = {}, yomi = {オウ, ゲイセン} }